里山倶楽部自然農場日記9月号 NO104
先月紹介したノーベル賞ものの(?)除草対策がうまくいった加納の田んぼ。その後念のため草の様子の確認と草があれば手取りをするつもりで田んぼに入りました。除草の最大目的である「こなぎ」という草はほぼ鎮圧大成功でした。あってもところどころにポツンポツンとある程度でした。でも予想しなかった「イグサ」という草が結構生えていました。「ひえ」は全くありませんでした。これらの草に共通したことは時期が遅れて生えてきていたことでした。これらの草草が生え始めたころには稲はすでに分けつがおわり大きく成長した後でした。自然農法の稲は初期の生育が遅いのが特徴です(お米だけでなく野菜も)。遅い理由は自然農法の稲は最初に根をしっかり張るからです。でもそれが弱点でもあるのです。草の成長はとても早く、稲が大人になる前に草でやられちゃうのです。でも今回の田植え直前のEMぼかし散布と十字チェーン除草(十字架除草?)により初期の草を完全に抑えたのは奇跡としか言いようがありません。これが奇跡でないことを祈って来年も挑戦します。農業は楽しいな~!
今月のお客様の声はほとんどがスイカに関するものでした。それもすべてお褒めの言葉。とっても嬉しいです!夏野菜は手間のかかる野菜が多い。トマト、ナス、キュウリ、ゴーヤ、とうもろこし、つるありインゲン等。でも特別手間がかかるのがスイカです。以前は大玉スイカを作っていましたが、水はけの悪い田んぼの跡地の畑では大きくなって収穫近くなると腐ってしまうのです。そこで腐らないで収穫できるスイカはないかと探し求めていたのが去年より作り始めたこの楕円形の小玉スイカです。話を元に。どんな風に手間がかかるのか、順を追って説明します。畝をたててマルチを張ります(除草と保温のため)。定植したら春の寒さから守るためにビニールでトンネル保温します。ある程度成長してきたら主軸を切ります。そうすると脇から芽がたくさん出てくる。次にツルが安定するようにわらをひきます。カラスが食べないように防鳥ネットを張ります(大の男二人で1日かかる)。次にアライグマやタヌキが入らぬように電気柵を設営します。めでたくスイカがついてピンポン玉くらいになったものを順番に色分けした棒でめじるしをつけます。小玉スイカならそこから25日から30日で収穫します。以上が収穫までの手間です。あまりに作業時間がとられるので一時はスイカは止めようかと迷った時もありましたが、「無農薬のスイカ」を食べてもらうという自負で意地で作っている部分もありました。でもこれだけ喜んでいただいて作ってきてよかったな・・・とつくづく思います。
今夏の農場の不思議な(原因が分からない)事、三点。一つはなぜか分かりませんがズッキイニが大豊作でした。野菜セットのお客様は毎回毎回ズッキーニが入っていて辟易したのではないでしょうか。二つ目は反対にオクラがさっぱり。毎年オクラは当農場の得意作物でしたが、今年はどういうわけか実の付きが悪いのです。草勢も心なしか元気がないようです。三つ目はレンコンがいまだに花を咲かせていることです。当農場のレンコンは例年ですと7月中に花が咲き終わって、花の欲しいお盆にはないというのが通例でしたが、今年は8月20日でもまだきれいな花をさかせているのです。どうしてなんでしょう?この結果はレンコンを掘り出すころには分かることでしょう。
お客様の声
スイカとてもおいしかったです!先週に続き今週も入っていてニンマリ。大事に育ててもらったんだなあと、なでてやりたくなりました。ありがとうございます!
(Eさま)
いつもありがとうございます。ミニトマト、皮をむいてだしにつけて、朝ご飯でいただきました。 (Kさま)
いつも美味しい野菜ありがとうございます。スイカは甘くて瑞々しく夏の暑さを吹き飛ばしてくれました。 (Hさま)
スイカい美味しかったです。皮が薄く果肉が果皮の近くまではちきれそうになっていたのが驚きでした。甘くて瑞々しかったですよ。くだものを食べないわが家のワンコが欲しがって困りました(笑)。 (Kさま)
たまちゃんのつぶやき
まだまだ暑い日が続きますが、お盆をすぎると秋、冬野菜の準備が始まります。冬野菜は夏野菜と違い何度も種をまくというわけにはいかず、けっこうドキドキします。1番手はニンジン。昨シーズンはなかなかいい人参ができず苦戦でしたが今年はどうなるでしょうか?
ナスはまた実をつけ始めてくれ、2回目に種をまいたきゅうりも元気です。