里山倶楽部自然農場日記12月号 NO107

2017.12.6


持尾土砂崩れ

    

10月22日の台風21号は里山倶楽部がある河南町持尾周辺に甚大な被害をもたらしました。
翌23日に見た身の毛もよだつ光景は忘れられません。田んぼ(棚田)の真ん中に濁流が流れその田んぼは見るも無残に濁流にえぐり取られています。山崩れの土砂が道路をおおいかくすだけでなく電信柱までが流されている光景。土石流によって砂で埋まって消えてしまった田んぼ。里山倶楽部への進入路も大きく崩れ、軽自動車しか通れません。今まではTVの画面でしか理解していなかった自然災害の恐ろしさ、自然の力の大きさをあらためて目の前に見せつけられました。
今回は農場も今までで最大の被害を受けました。毎年里山の棚田という地形上、何らかの被害はありましたが、今回は2つの田畑で10ヶ所が崩れました。
今冬これらの個所を修復しなければなりません。そのための資材(土のう、支柱、支え板等)の補助を受けるべく役場に申請に行ったのですが、役場も町全体が大きな被害を被っているわけで莫大な復旧費用がかかります。簡単に資材の補助も期待できそうにありません。零細農家の自然農場にとって頭が痛いです。
農場の野菜の被害は、さつまいも、キクイモの多くが腐ってしまいました。自然農場の耕作地は全て田んぼを畑にしたものです。田んぼは水が漏れないように粘土でできた床土でできています。台風の大雨で床土にたまった水がいつまでも乾きません。というのはその後の天気も3日ごとに雨が降り、秋が深まったため陽ざしも低く床土の上には水がたまったままです。そんな土中にあるさつまいも等は腐って当然。お客様に出荷しているのはその中からえりすぐっているものです。毎年道の駅に焼き芋用のさつまいもを出荷してるのですが今年は無理のようです。また湿り気に弱いほうれん草は病気になって全滅してしまいました。雨が多いせいか、害虫の発生も多発してます。大根のアブラムシ、白菜のナメクジ等。
地元の農家の方が「伊勢湾台風以来の被害だ」と言ってました。でも物的被害は甚大でしたが、不幸中の幸いはこれだけの山崩れ、土石流が発生したのに人的被害がなかったことです。それだけは本当に救われる思いです。

今年最後の農場日記はつらい報告となってしまいました。長年無農薬農業やってきましたが、年々野菜を作ることが難しい環境になってきているように感じます。他人と競争し、人をけ落としてまで自分が優位にたつことを目標にしている現在の政治、経済の限界を地球は警告しているのでしょう。今こそ「里山的に暮らす、はたらく、里山的に遊ぶ、学ぶ」の意味を一人一人が考える時代になってきていると思います。

今年一年ご愛読ありがとうございました。来年も農場の野菜さんたち共々、よろしくお願いいたします

お客様の声

お待ちかねのセット野菜早速食卓へ!!天王寺蕪初めて食べました。今まで食べていたカブと全く違うお味!濃い味付けなど不用!生で食べても、お出汁で煮ても、甘くていいお味。葉も十分に楽しめました。そしてさつまいも。シンプルに蒸したのですが、もうこれはお野菜でなく、スイーツの域ですね。どんどん食べれてしまいます。ベビーリーフもありがとうございます。                      (Oさま)

いつもありがとうございます。朝のお味噌汁、青みが欲しかったので、間引き菜をいれました。
                            (Kさま)

いつもありがとうございます。ニラはニラ玉に。とってもおいしかったです。
                           (Kさま)

いつもありがとうございます。ホウレンソウとても美味しいです。去年の里芋を畑に植えて、わが家の畑で無事実りました。小さいですが、純白なところは同じでした。
                             (Eさま)

たまちゃんのつぶやき

2週続きの台風の雨・・・本当によく振りました…。今日もどんより曇り空で冷たい風です。里山はあちこ土砂くずれがあり、土のうで応急処置をしたりブルーシートをかけたりしています。お野菜はこの雨で根腐れしたのか元気がなかったり、ほうれん草はダメになりそうで…いつになったら元通りになることやら…。ほうれん草は今からハウスに種をまきます。自然の前では無力です。          (10月30日)

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