手前味噌づくり体験のご報告です♪

2018.4.1 開催しました♪


2018.2.25③みんなで薪を、くべたり、引いたり。

ワークショップ里山日和♪ 毎年恒例、冬の手しごとシリーズ第二弾

2月25日(日)『手前味噌の寒仕込み体験』ご報告です。

~一晩水に戻した大豆~
~一晩水に戻した大豆~
へっついさん(かまど)の大きな羽釜で、じっくり時間をかけ、
大豆をホクホクに炊いて作るのが、「里山日和♪」恒例の『手前味噌の寒仕込み』です。
“寒仕込み”とは、寒さの一番厳しい季節に仕込むお味噌のことで、
カビがきにくくなるなど、仕込んですぐには食べれない、保存食ならではの知恵が、
この季節に詰まっています。

 

そして“手前味噌”とは、文字通り「手前(自分)」で仕込んだお味噌のこと。
「手前味噌ではありますが…」の言葉にもあるように、
手前で仕込んだお味噌があまりにも美味しくて自慢したくなる。
そんな背景から、今ではお味噌と全く関係のない事柄でも、
話の前置きに「手前味噌ではありますが」をそっと添え、
誇らしげに、手前の自慢を語り始めます。

2018.2.25②大豆を羽釜で炊いていきます

講座では、大きな三つの羽釜にお湯をたっぷり沸かし、大豆がその中でグラグラ踊るよう、だけど吹きこぼれて大豆が釜から飛びださないよう、参加者みんなでおよそ3時間半、薪をくべたり引いたり、火加減を調整しながら、ふっくら、ホックホクに大豆を炊き上げていきました。

 

ここまでくれば、あとは簡単。
炊きあがった大豆を潰し、事前に合わせておいた米麹と塩をよく混ぜ合わせます。
この時、大豆の煮汁で硬さも微調整。
仕上げは、清潔な保存容器に、空気が入らないよう丸めた味噌玉をつめていき、
あとは約半年、寝かして完成を待つばかり。
その間一度だけ、梅雨開け頃に、全体の上下がぐるっと混ざるよう天地返しを行います。
さぁ~て、今年はどんなお味噌が仕上がるでしょう。
お昼には、これまでに付けた手前味噌で、お味噌汁も味わい、
生大豆から作る卯の花やソイラテも楽しみました。

 

日本の食卓には欠かせない、お味噌。
その歴史は古く、中国伝来という説もありますが、“ドングリで作られた味噌らしきもの”が、紀元前の日本の遺跡からも発見されています。また、時代を同じくして、縄文・弥生の頃から日本全土で森を成していた木の一つが「杉」でした。今年のお味噌に使った麹は、杉の産地、奈良県吉野町にある創業百年以上も続く、「梅谷醸造元」さんで、調達させていただきました。蔵の中には、15石(約3000L)、30石(約5000リットル)の大きな吉野杉で出来た樽がいくつも並んでいて、その蔵の中の柱、天井、至る所に、百年以上をかけて息づいてきた、この蔵にしかない「菌」が住み着いているそうです。蔵が違えば住み着く菌も異なり、同じ材料でも、全く味の違う醤油やお味噌になるとのこと。仕込み蔵を見学させていただきながら、お味噌のこと、菌のこと、お醤油のこと、たくさんお話を聞かせていただきました。
杉の大樽が並ぶ醤油蔵
~100年以上続く 梅本醸造元さんの 仕込み蔵~
「杉」は、実は日本の固有種です。
きっと、縄文人の暮らしの周りには、杉や樫、クヌギ、たくさんのドングリの大木が大きな森を成していて、里山の原形のような景色が、当たり一面に広がっていたのかもしれません。そう目に想い浮かべるだけで、古代ロマンに心が高鳴ります。
杉樽に繋がる「林業」や、大豆に繋がる「農業」の始まりも、その頃から続く歴史の中にあるのですね。
今年のお味噌は、「杉」ともご縁をいただき、歴史の息吹が隠し味です。
どうぞ美味しい手前味噌、たっぷり自慢してください。
早ければ、秋の訪れには、美味しいお味噌の完成です。
心までホクホクになった、今日も楽しい里山日和でした♪

 

<参加者のご感想>

・米麹に触れて感動した。何か、麹と仲良くなれた気がして嬉しい。

~まだかなぁ~
~まだかなぁ~

・お味噌作りは、3~4回目だが、今年は農場の大豆が途中で育たなかったので、自分の作った大豆でつけたいという思いが再燃した。来年は是非、自分の大豆をと気持ちを新たにした。(自然農場S)

・今回もうまくいった。里山でつくる大豆が一番地産地消で嬉しい、来年は頑張って!(里山料理人)
・手間をかけて食べれるのが半年後。楽しみ。
・(へっついさんの)火のお世話が楽しかった。またしたい。
・他で体験させてもらうのは、茹で上がった大豆が用意され、しおきり麹と混ぜるだけ。今回、茹でるところから火加減も含めて一緒にやらせてもらってよくわかった。大豆の割合の説明が分かりやすい。家でもやりたいと思う。無農薬大豆味噌作りもやってみたい。麹も、味噌作りも家でできる。いろいろやってみたい。

・10時~15時まで? 他で体験したことがあり、茹でられた過程は豆の状態を見て知っていたが、茹でるのに、こんなにかかるものと初めて知った。「里山日和♪」の名前の通り、時間を気にせず薪をくべる日和が、普段仕事をしていて時間を気にし、携帯をすてれない毎日なので、いい時間を過ごせた。

日 程

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