里山倶楽部自然農場日記3月号 NO122
皆様は「ポストハーベスト」という言葉はご存知だと思いますが、『プレハーベスト』という言葉をご存知ですか?。ポストハーベストと逆で収穫直前に使用する除草剤が問題になっています。モンサント社が開発したグリホサートという除草剤です。海外では小麦を収穫する直前にこの除草剤を使うそうです。そのため輸入小麦の一部からこの除草剤グリホサートが検出されているようです。アメリカでは昨年、学校の校庭管理で散布作業をして悪性リンパ腫になったとしてサンフランシスコ地裁で約3億ドルの賠償金を支払う事を命ずる判決が出ております。それだけ危険な除草剤というわけです。実際に検出された濃度は(日本の大甘な基準値の範囲では)小さいですが、お米より小麦(パンやパスタ)を多く食べる人は日ごろからグリホサートを多く摂取していることになります。
ある農業関係の新聞に「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」代表の天笠啓祐さんのコメントが載っていたので紹介します。
現在日本の小麦の自給率は14.7%(2017年)で、大半を輸入に頼っています。その海外産小麦は国が管理しており、輸入国は基本的に米国・カナダ・オーストラリアに限定されています。製粉業界は、毎年この3カ国から入ってくる小麦の品質をチェックして、ブレンドして品質の安定化を図っています。その小麦で除草剤グリホサートの残留が増えています。背景には、最近増えているプレハーベスト(収穫前)という農薬の使い方があります。以前から行われている収穫の方法ですが、農業の大規模化、省力化が拡大をもたらしているといえます。収穫目前に農薬を散布するため、残留量も多くなります。今回の検査でわかったことは、パンによく使われる強力粉で汚染がひどいことです。とくに全粒粉ほど汚染されています。強力粉の原料である春小麦は、米国北部とカナダで生産されており、収穫時期が秋になるため一斉に枯らせるプレハーベストが有効であることがあげられます。また全粒粉ほど汚染されているのは、農薬の残留しやすい胚芽や表皮があるためだと考えられます。逆に国産の小麦からは検出されず、海外産でも有機であれば検出されませんでした。グリホサートは、現在、遺伝子組み換え作物の90%近くに用いられている除草剤であり、日本では公園や校庭などで散布され、一般市民向けにホームセンターなどで山積みして販売されている除草剤です。米国やカナダでは、グリホサートの使用量が増えたことから、農家の健康が脅かされると同時に、食品への残留量が増え、健康被害が消費者にも広がっています。発がん性があり、加えて妊婦や出産への影響、子供への神経障害も報告されています。日本でも一般家庭でのパン食が増え、学校給食にも用いられていることから、とくに子供たちへの影響が懸念されます。グリホサートの汚染が懸念されているのは小麦だけではありません。食用油やしょうゆなどの遺伝子組み換え大豆・ナタネからつくる食品や、遺伝子組み換え作物を飼料にしている家畜から作られる肉や卵、乳製品などの食品も残留が懸念される食品です。これらの食品の汚染をチェックして、農薬汚染をなくさせていく取り組みが大切です。現在「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」では、さまざまな食品での検査運動に取り組んでいます。ぜひ皆様の協力をお願いいたします。
お客様の声
いつもお世話になります。レンコン、いつもながら薄切りを素揚げにすると、あっという間になくなります。もうないの?と子供たちに言われるくらいです。歯ごたえとほんのりした甘みが美味しいようです。 (Jさま)
たまちゃんのつぶやき
まだまだ寒い日が続きます。先日は雪がちらほら・・・。でも畑の野菜は季節を敏感に感じていてそろそろトウ立ちの準備をしています。大根などなんとなく真ん中の葉が伸びてきたりして・・・そのまま畑においておくと花がさいてしまうので、今回大根が2品(青首大根と田辺大根)となりますが、召し上がってください。(アブラナ科の花は何でも菜花として食べられるのですが、大根は大根の味で菜花らしくなくて…笑)田辺大根は煮物向きです。