里山倶楽部自然農場日記12月号 NO131

2019.12.1


5期卒塾式2

第5期スモールファーム自給塾も11月30日で卒塾式を迎えます。4月6日からスタートして主に月1回のペースでここまできました。スモールファームはあくまで自給するための基本技術の習得が目的です。自給できるためにお米作りと野菜作りを並行して学びます。そして自給塾の特徴はグループラインを通して情報を公平に発信、受信できることです。最初の2~3回はお互い遠慮してどことなくぎこちないのですが塾を重ねるごとにお互いの親密度が増してきます。最後の卒塾式には涙、涙の年もありました。

 

2018年の食料自給率がカロリー自給率で37%に下落し最低になりました。調べてみたら1965年の自給率は73%。約50年で何と自給率は半分までに落ち込んでしまいました。日本国民は3食の内2食が外国の食料に依存、別の言い方をすれば日本国民の体の3分の2は外国の食料で成り立っているという事になります。自給率はどこまで落ち込んでいくのでしょうか?一度火急あった場合、食料の輸入が止まったら?そして輸入が多くなるという事は危険な食料もたくさん日本に入ってくるということです。最近政府はどういうわけか自給率の事をほとんど言わなくなりました。それどころかTPPやNAFTAで大幅な関税の引き下げ。最大の安全保障は食料であるはず。ジェット機や自動車は食べられません。

私の活動している富田林や河南町でも田畑がどんどんつぶされてスーパーや量販店に代わっていきます。ユンボーで田畑がつぶされていく様を見ると胸がキューっとしめつけられます。スーパーが無理な山間地は農業の担い手がいなくなって耕作放棄地の山。

 

真剣に自分の体は自分で守ることを考えねばなりません!今できることは中間山地の休耕地を利用して同じ意思を持った人たちが集まってゆるい共同体をつくり、そこで自分たちの食料を確保する。「ゆるい」という意味はその共同体へは出入り自由、働きたいときに働く。もちろん他に仕事があっても構わないという緩やかな結びつきの共同体を考えています。

それにはどうしてもお米作りや野菜作りのスキルが必要で、それが学べるのがスモールファーム自給塾なのです。お米や野菜を作る「技術」は何物にも代えられません。まさにその人の「資産」なのです。お金よりも価値ある資産なのです。私がやってきた20数年間の有機農業の技術をすべて提供します。

さらにスモールファーム自給塾を卒業された方は希望により、学んだ技術を実践できるイポイポ村(一歩一歩進む村という意)があります。里山倶楽部に関係ある農家のご好意により田畑をお借りして、まさに「ゆるい共同体」が実践されています。このイポイポ村は今年が元年。まさに一歩踏み出したばかりです。そして今年の秋初めてお米が収穫できたのです。最後にその喜びの声を紹介します。

「小屋作りから田植え、稲刈り、脱穀と大変な作業もありましたが、楽しく力を合わせてお米をいただく日が迎えられた事に感謝しています!1年前までは自分達でお米をつくれるなんて思ってもいませんでしたが、葛城さんとの素敵なご縁と鈴木さんやポッキーさんのご尽力、皆さんの協力によって最高のお米がいただけるなんて幸せ過ぎですよね。また来年もみんなで一歩進みましょうね!」

 

お客様の声

 

いつも美味しいお野菜をありがとうございます。相変わらず子供たちも鈴木さんのお野菜が届くのを楽しみにしており、届くと競争するかのようにダンボールを開けて中を確認してます。野菜の勉強にもなっていて、旬のお野菜が届くのもありがたいです。特に夏はミニトマトが、今の季節はサツマイモが絶品過ぎます!!その日に焼き芋にして全部なくなっちゃうくらい人気です。        (Sさま)

 

新しょうがでガリを初めて作りました。ほんのりピンク色に色づいてきれいです。

(Hさま)

 

たまちゃんのつぶやき

雪虫をみました。私が勝手に呼んでいる小さくて白いフワフワがついている虫です。これがフワフワとんでくると寒くなるんです。これ本当!今日は空気がキーンと冷えてきました。畑仕事は春のエンドウまきをしたり、これからは玉ねぎの定植など。さつまいも、里芋、菊芋などもほらないと・・・でやっぱりのんびりとはいきませんね。

(11月18日)

 

里山倶楽部ってどんなところ?

  • 団体概要
  • 里山の達人たち
  • 入会のご案内