２月に私の周りに偶然起きた興味深いお話を二つ紹介します。一つは私（野菜を作る人）とその野菜を販売してくれる人とのお話。もう一つは私（野菜を作る人）とその野菜を料理する人とのお話です。
先ず一つ目。大阪上本町に自然食品店「キャロット」というお店があります。10年以上も自然農場のお野菜を販売させてもらっています。そのお店で毎月発行されている販売用チラシがあります。そのチラシの中に店長さんの思いを綴った欄があるのですが、そこで自然農場及びスモールファーム自給塾、イポイポ村が紹介されたのです。その記事はこの自然農場日記３月号の後のページに紹介されています。スモールファームの卒業生がそのチラシをゲット。早速スモールファームのグループラインに投稿されたのですがそれが大反響。
「鈴木さんの野菜が並んでいる上本町のオーガニックショップキャロットさんから毎月出てるキャロット便りにスモールファーム自給塾とイポイポ村の事が書かれていましたよー沢山の方に読んでもらって興味を持ってもらえたら嬉しいですね。キャロット店長さん良い事書いてくれてます！！」「いい記事ですねー！」「あー！わたし昨日キャロット行きましたー。お便りもゲットしたけど、まだ目を通してませんでした。今会社帰りなので、帰ってからじーっくり読みまーす。連絡ありがとうございます。」「ありがたいことですね。店長さんには大感謝です。このようにスモールファームやイポイポ村が評価されてるのはみんなの農に対する熱い思いが伝わってくるからでしょう！」「とても嬉しくありがたいことですね」「凄いですね！！こんな風に感じてニュースにしてくれるお店があるなんて素晴らしい事ですね。実は私も先週の農民連女性部の総会の発言でスモールファームとイポイポ村の事を話させていただきました。会場で聞いていた方々から、とてもいい取り組みだと言っていただきました！一歩一歩、みんなで進んでいきましょう！イポイポばんざい！！」「すごいです！こうやって少しずつでもみんなに浸透して、興味を持ってくれたらいいですね。」
次は野菜をつくる私とその野菜を料理する「暮らしや」という店のご主人との「食は命」というお話。ただのお話でなく「暮らしや」さんのお店で話を聞きたい人13人が集まってお料理を食べながら「食」についてみんなで考えるというとても素敵な設定。私の野菜作りのこだわりと暮らし屋さんの徹底した玄米採食のお話がコラボされ、また参加者よりの質問もミックスされてとても面白いワークショップになりました。
自然農場中心に販売する人、料理をする人の三角関係が構成された不思議な2月の出来事でした。
余白がありそうなのでもう一つ私が最近考えさせられたお話を紹介します。「食べもの通信」という月刊誌があります。去年の10月号に次のような記事がありました。「有機食材が体内の農薬を大幅に低減」という題です。福島県内の生産農家と消費者との提携を進めるNPO法人「福島県有機農業ネットワーク」は、北海道大学獣医学部毒性学教室の協力のもとでネオニコチノイド系農薬の体内残留を調査しています。摂取する食材を有機農産物に切り替えることによって、体内にとり込んでしまった農薬が大幅に減少することが報告されています。
スーパーで市販されている米、野菜、みそ、お菓子、豚肉などを食べ続けた治験者の尿から検出されたネオニコチノイド農薬は平均５，００ｐｐｂでした。その後、有機食材だけを５日間取り続けた前期の治験者の尿を再び検査すると、平均２，３ｐｐｂ（５４％の減少）になりました。さらに1ヵ月間有機食材を食べ続けたら０，３ｐｐｂとなり、９４％も激減したそうです。また、自ら有機食材を日常的に食べている有機農業者5世帯（12人）を調べたら０，５ｐｐｂで一般の人の10分の１。
農薬などの毒性に詳しい専門家らも「たった5日間でも野菜の選び方を変えると、体内に取り込まれた農薬を劇的に減らせることが、数値で示された。これはほとんど前例がない価値の高い研究。有機農産物の有益性が示された意味は大きい」と評価しています。有機農産物の摂取は、体内に残留する有機リン系農薬や、除草剤のグリホサートにも有効だそうです。最後に同紙では次のように有機農業についてまとめています。
「世界的に有機農業の面積は急速に拡大していますが、日本では全農地のわずか０，４％という状況です。農家が有機農業で生計を立てていけるための国の支援体制、農業政策が確立していないことも理由の一つでしょう。」
お客様の声
こんにちは、いつもお野菜来るの楽しみにしています。特に大浦太ゴボウ、大阪では見かけません。ごつごつした、見かけによらず、柔らかくて、優しいゴボウの味がします。人参もこの甘さ。最高です。どの野菜も甘さがあり、土を落とせば、皮ごとOKです。ありがとうございます。 （Oさん）
