里山倶楽部自然農場日記10月号

2020.10.1


彼岸花

やっと秋らしい日が訪れるようになりました。今年の夏の気候は異常という言葉では言い表せないほどひどかったです。

7月は雨に次ぐ雨。よくマー毎日降るもんだというくらい雨日の連続。

農場が被害を被ったのはナス、ピーマン、トマト、ミニトマト。

水が大好きなナスでさえも水分を吸い過ぎて、収穫の時は異常ないので出荷するとお客様の手元に届くと中から腐りが出てくる。収穫時にどうもないのに後から症状が出てくるのは対処しにくい最悪の症状です。

ピーマン、今年のピーマンは出だし絶好調で大豊作でした。ところがある朝の暴風雨でほとんどがこけてしまいました。すぐ倒れているピーマン100本を起こして支柱に誘引。これで何とか一安心と思っていたらそうはどっこい! 翌日行ってみると全て黄色く枯れてしまっているのです。呆然!!長雨で根腐れしているところに根を揺さぶられたもんだから一発でご臨終と相成ってしまいました。ピーマンはうまくいけば霜が降りるまで収穫できる長者なんですが、今年は7月はじめに終わってしまいました。

トマト、ミニトマト、元々雨が苦手の作物。長雨で実が腐ったり、割れたりが続出。収穫量の3分の2は廃棄せざるをえませんでした。畝と畝の間には足の踏み場もないほど捨て去られた赤い実でいっぱい。何とか生き残った実も味が水っぽくて少しも美味しくない。

他、枝豆なども水っぽくてお世辞にも美味しいとは言えない散々な結果でした。

 

やっと梅雨が明けて雨と縁が切れたと思ったら、今度は一切雨が降らない猛暑が到来!!8月1日にスモールファームがあり、塾生さんたちに人参の種をまいてもらいました。30メーターの畝3本に毎日水やりしたのですが、一向に芽が出てこない。何日たっても発芽せず、毎日の水まきは徒労に終わりました。

冬野菜は葉菜類を除いて8月のお盆~9月中に種まきをしないと失敗する場合が多い。というのは冬に向かってどんどん温度が下がっていくのであまり遅く種まきすると寒さのために成長しないのです。種まきの準備としてEMボカシを蒔いてトラクターで耕運するのですが、雨がない砂漠状態の畑での耕運は悲惨です。トラクターのロータリーを回すと猛烈な砂ボコリが口を襲ってきます。マスクをするのはもちろんですが座席から服まで真っ白。

8月26日に青首大根、田辺大根、天王寺かぶらの種をまきましたが、結果は無残。またも発芽状態悪しで失敗。後で分かったんですが、種が暑さと水分不足によってゆでたような状態になっていました。後日一雨(不謹慎ですが台風9号による)降った後に種まきをやり直しました。それはめでたく発芽。人参も大根も1回目失敗でしたが、何とか2回目の播種で発芽してくれてやれやれです。

次にブロッコリー、ポットで種まきして定植の時期が来たので定植しましたが、350本のうち残っているのが何と70本のみ。暑さとコオロギに茎を切られたり・・・。

毎年異常気象、異常気象とわめいていますが異常なのがあたり前と思えてきます。最近の傾向として春と秋がなくなって、寒さが長ーく続いて急に暑くなり、暑さが長ーく続いて急に冬がくるという四季がなくなってきつつあるように思えます。

そのせいか今年はやたらと野生の動物に出会います。イノシシはもちろん、アナグマ、ハクビシン。アナグマやハクビシンは今まで出会ったことがありませんでした。きっと山も長雨と猛暑のお陰でどんぐり等の食べ物が少ないのかも・・・

 

そんな環境の中でも何とか知恵を絞って冬の野菜作りにまい進しています。

 

かずみの農感記

 

端境期に入り出荷できる野菜が少なくなっています。最近通り雨が多いせいかよく虹をみかけます!蒸し暑い農作業の中ふと空を見上げると、里山の景色にかかる綺麗な虹!!なんだか良いことが起こりそうな予感?とても晴れやかな気持ちになり、よし!もう少し頑張ろう!!と元気をもらいます。外で作業しているからこそ見ることのできるこの景色もう良いこと起こっていますね!一瞬でみんなを笑顔にしてくれる虹は神様からの素敵な贈り物なのかもしれませんね。 (9月12日)

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