里山倶楽部自然農場日記4月号 NO147

2021.3.29


原木椎茸

今年も4月からスモールファーム自給塾が始まります。今年で7期目になります。昨年から急に参加希望者が増え、昨年は6人の方々をお断りせざるを得ませんでした。とても辛かったことを覚えています。過去を思い出すと2期目などは二組しか参加者がなく、7月の田草取りの講座では参加者が0。スタッフだけが残されてしまうという苦い経験もさせていただきました。それに比べると隔世の感があります。

参加希望者が近年増えてきた理由としてコロナが契機になったとはいえ、常に塾が問いかけている「先が見えない不安な時代、ほかに頼らず自分の家族は自分で守りたい・・・」。そのことがまさに時代の問いかけになってきているという事でしょう。自分の食べ物を自分の力で賄えない日本。中国が世界の穀物を買い漁っていても平然としている日本。一体日本人はいつになったら気付くのでしょうね。まさにゆでガエルのたとえにピッタリ当てはまる日本人です。

でもさすがに一部の感性の強い人たちは、「これではまずい。国に頼るのでなく自分で何とかしなきゃ」と思い始めている方が沢山出てきているのです。その結果が多数のスモールファーム自給塾参加希望者なのでしょう。

ということで今年も早々に定員一杯になってしまいました。さらに参加希望者が増える見込み。このまま定員に達しましたからと断り続けていいのだろうか?現在の定員10名にしているのには訳があります。実習する畑が10名程度の広さしかないこと。また付近の駐車場も10名程度が限界であること。そして月に1回にしているのは農場の作物を作って販売するという本業があるため月1回が限界であること。等々の理由で定員10名、月1回のやり方を通してきました。でも「農」を学びたいと情熱をもって門をたたいて来てくれる人が沢山いるのに無視はできないのではないか? 色々悩みました。

決断しました。これだけたくさんの方々の期待を無下にするわけにはいかない。そこで出した結論が今までの土曜コースに加えて新しく火曜コースを設定することでした。週末に参加できない方々に門戸を広げようと。幸いすぐ近くに農場がトマトを作っていた畑があり、また最近優秀なスタッフがもう一人農場に参加していただいているので本業に支障はないと判断しました。新しく設定した火曜コースも3月15日現在定員10名のところすでに9名の方の参加が決まっています。

 

さらにスモールファーム自給塾に関係して新しいことを始めました。それは私がYouTubeにデビューしたのです。日頃農作業していて感じた事、知っておいて欲しい技術等をYouTubeに配信するのです。それがスモールファーム自給塾とどんな関係がある?

プロボノという様々な分野の専門家が集まったボランティア団体があります。昨年末、里山倶楽部がプロボノの事業評価を受ける機会を得ました。(資料収集にアンケートや、インタビューにお答えくださった塾の卒業生の皆様ありがとうございました)。スモールファーム自給塾の評価も頂きました。おおむねスモールファーム自給塾は順調に進んでいるという評価でしたが、指摘されたことが一つ。

塾の卒業生に対するアフターフォローの問題です(里山倶楽部全体にもいえる)。現在スモールファームを卒業した塾生には希望者はイポイポ村という田んぼと畑が出来るシステムがあります。ところがイポイポ村に参加しなかった塾生は凧の糸が切れたように全く音信普通になってしまっているのです。そこで考えたのが先ほど紹介したYouTubeへの動画配信です。塾には各期ごとにそれぞれのグループラインがあります。各年の塾が終わってもそのままグループラインは残っています。そのグループラインに私の動画を紹介すると同時にYouTubeにも配信する。動画を見てもらうことによってせっかく作られた塾生とのつながりを切らさないというのがねらいです。早速あまり音信のなかったNさんより塾のスタッフとしてお手伝いしたいという申し出がありました。

プロボノに指摘された卒業生とのつながりを大切にする一つの方法ではないか。動画作りにいそしみたいと思っています。

 

お客様の声

  • 農場のお野菜で料理するようになって、子供たちが今まで好まなかった野菜をどんどん食べるようになりました。今では争奪戦です。料理の腕ではなく素材が大事だったんですね。いつもありがとうございます。(K様)
  • 最近スーパーで野菜を手にとっても置いてしまうように。本当の野菜の味を知ってしまったらできるだけこちらのお野菜でご飯を作りたいと思うようになりました。少し見た目が悪くても味は断然里山倶楽部さんです。

これからもよろしくお願いいたします。(O様)

  • 椎茸、レンコンの天ぷら、ニンジンのかき揚げをしました。キャベツ、豚バラ薄肉で巻いてとんかつに。

子供たちに大好評でした。(N様)

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